
ホームルーターは「置くだけWi-Fi」とも呼ばれる、据え置き型のWi-Fiルーターです。
コンセントに挿すだけでインターネットが利用できるため、光回線の代わりに導入する人も増えています。
筆者も実際に利用しており、光回線よりも手軽で扱いやすいメリットを実感していますが、インターネットの利用目的によっては不便な点も。
この記事では、ホームルーターのメリット・デメリットや、光回線・モバイルルーター(ポケット型Wi-Fiルーター)との性能比較について詳しく解説します。
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一人暮らしでホームルーター、ポケットWi-Fi、光回線をひと通り利用。インターネット/家電関連記事を100本以上執筆。実体験ベースで丁寧に解説します。
ホームルーターとは

コンセントに挿すだけでWi-Fi環境を整えられるホームルーター。
まずは基本的な仕組みや、契約から設定までの流れを簡単に解説します。
ホームルーターの仕組み

基地局が発信する電波を受信し、Wi-Fiに変換することでインターネット利用を可能にします。
基本的には無線接続で使うため、光回線のような開通工事は不要。
スマホと同じように専用SIMカードを入れ、モバイル回線でインターネットに接続します。

契約~設定までの流れ
ホームルーターはコンセントに挿すだけでインターネットを使えますが、事前に通信回線の契約が必要です。
- プラン・提供会社を選ぶ
まずは、使用目的やエリアに合ったホームルーターを選びましょう。主な提供会社は、ソフトバンク・ドコモ・au・UQ WiMAXなどです。 - オンラインor店舗で申し込み
希望のサービスが決まったら、公式サイトや家電量販店・携帯ショップなどで申し込みます。オンライン申込ならではの割引や特典もあり。 - 本体のセットと電源接続
ホームルーターが届いたらSIMカードを挿入し、電源プラグをコンセントに接続します。電源を入れると自動的に起動します。 - Wi-Fi設定
ルーター本体に記載されているSSIDとパスワードを、スマホやパソコンの設定画面からそれぞれ入力します。 - 利用開始
接続設定が完了すれば、インターネットをすぐに利用できます。特別なソフトのインストールや複雑な設定は不要です。

設定方法はシンプルなので、機械が苦手な方でも難しくありません。
ホームルーターのメリット・デメリット

メリット
- コンセントに挿すだけでネット接続できる
- 開通手続きや工事が不要
- 開通業者と対面せずに済む
- 初期設定がシンプルで簡単
- 一般的なネット利用なら支障は少ない
- 有線接続で安定した通信も可能
- 引っ越し後もすぐ使える
コンセントに挿すだけでネット接続できる

ホームルーターとコンセントをケーブルでつなぐだけで、インターネット/Wi-Fiが使えます(※基本的に事前の回線契約が必要)。
急な引っ越しで光回線開通が間に合わなくても、ホームルーターなら部屋がすぐWi-Fiスポットに。
開通までの空白期間を気にすることなく、スムーズで快適なネット生活が始まります。
開通業者と対面せずに済む
入居先で光回線を契約すると、入居者は開通工事時の立ち会いが求められます。
開通工事では業者が外と室内を何度か行き来したり、入居者とやり取りを重ねたりなどの状況になります。
しかし、特に女性の場合は「室内になるべく知らない人を入れたくない」という方もいるのではないでしょうか。

筆者は男性ですが、たとえ生活のための作業であっても、室内へ人を入れるのは抵抗があります…。
その点、工事不要でインターネットが使えるホームルーターであれば、そもそも業者と対面する必要がありません。
関連記事一人暮らしで業者が怖い・家に入れたくない!回避方法を伝授
初期設定がシンプルで簡単
ホームルーターの設定は、基本的に下記の手順だけですぐ終わります。

設定は説明書を読む必要がないほどシンプルですし、機械や配線作業が苦手な方でもストレスなくWi-Fi環境が整います。
一般的なネット利用なら支障は少ない
「ホームルーターは光回線より通信が遅いんじゃないの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
しかしホームルーターでも、日常的なネット利用であればストレスを感じることはほとんどありません。

筆者の一人暮らしアパートの部屋でも、WEB検索・閲覧やYouTube視聴などは問題ないレベルでした。

たまに読み込みが遅くなることはありますが、これは光回線でも起きることです。
筆者はパソコンでブログ作業をしていますが、ホームルーター使用時でも画像のアップロード・編集等に支障はありませんでした。
有線接続で安定した通信も可能
ほとんどのホームルーターにはLANポートが設置されているので、有線接続すればより通信を安定させられます。

光回線の通信速度には及ばないものの、パソコンと有線接続すれば十分な速度で使えます。
また、ホームルーターでも20~60台の端末を同時にWi-Fi接続できるため、用途も幅広くなるでしょう。

ただし、接続台数が多くなるほど「速度低下」「接続切断」などが発生しやすくなります。
▶「最新ホームルーターのおすすめ」は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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2025年版ホームルーターおすすめ6選!一人暮らし向け無制限も
デメリット
- 通信速度や安定性は光回線より劣る
- ヘビーユーザーは速度制限のリスクがある
- コンセントがない部屋では使えない
- 設置場所によっては電波が入りにくい
通信速度や安定性は光回線より劣る
ホームルーターは基本的に無線電波で接続するため、有線接続の光回線に比べ通信速度や安定性はどうしても劣ります。
特に、大容量の動画アップロードや高画質のオンラインゲームなどは、光回線に比べ遅延を感じやすいでしょう。
ただし、重たい作業を毎日長時間行うような方でなければ、実際には「ホームルーターで十分」という声も多く聞かれます。
光回線の導入検討してきたけど、ホームルーターの品質で十分だったのでキャンセル。業務に使うにしてもデータを直接ダウンロードする必要が無くなって光である必要がなくなった
— テレサ@甲斐さん (@teresa_pkmn) October 6, 2021
ヘビーユーザーは速度制限のリスクがある
多くのホームルーターは容量無制限ですが、一定以上のデータ量を使うと速度制限に陥る可能性もあります。
ただしこれは、下記のように大量のデータ通信を利用するときのケース。
- 4K動画を何時間も見続ける
- 大量のファイルを常にアップロードする
- オンラインゲームのプレイ頻度が多い
一般的なネット閲覧・動画視聴・SNSなどであれば、制限がかかることはほとんどありません。

心配な場合は制限の緩いプランにするか、速度制限時の実測データを確認してから選ぶのがおすすめです。
コンセントがない部屋では使えない
ホームルーターはコンセントがある部屋ならどこでも使えますが、逆にない部屋では使えません。
しかし実際のところ、一度設置すれば基本的に動かしませんし、室内でコンセントがまったくない部屋は考えにくいです。
設置場所に悩む場合は、延長コードや電源タップを使って対応できますし、電波さえ届けば部屋の隅や棚の上での設置も可能。

設置場所によっては電波が入りにくい
ホームルーターは電波を利用するため、部屋の環境や電波の状況次第では通信に悪影響を及ぼすことも。
そのため、電波が届きやすい場所を選ぶ必要があります。
設置を避けた方がいい場所
- 周囲に障害物がある
- 電波を発生させる家電製品の近く
- 水回り、水槽の近く

床から1~2m程度の高さに設置すると、電波が入りやすくなりますよ。
ホームルーターがおすすめの人
ホームルーター向きの人
- 開通工事は難しいけど、インターネット速度をより安定させたい
- 回線の開通工事で業者を部屋に入れたくない、立ち会いたくない
- 引っ越してすぐインターネット/Wi-Fiを使いたい
- Zoom会議や動画視聴はあるが、そこまで長時間ではない
- 機械が苦手で複雑な設定や配線をしたくない
- 複数人で同時にネットを使うことは少ない
- 引っ越し時の手間をなるべく省きたい
▶「最新ホームルーターのおすすめ」は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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2025年版ホームルーターおすすめ6選!一人暮らし向け無制限も
ホームルーターと光回線の比較

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